骨の髄まで私に尽くせ。第8話ネタバレ

骨の髄まで私に尽くせ。

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著者:長堀かおる

第8話:私にはあなたしかいないの。可哀想で孤独なの。

「フ〜〜〜〜〜フ〜〜〜」
暗い部屋に響く獣のような声。
声の主はさやかの母の再婚相手。

 

部屋の中にいるのはさやかと母親の再婚相手のみ。
「この生活ができるのは誰のおかげかな?」
さやか自身と母親の生活を盾に取られ抵抗もできず、されるがままのさやか。
(ママのため・・・・)
そう思って必死に耐えるさやかですが、その思いが砕かれるまで時間は必要ありませんでした。

 

「ごめーん、急な飲み会で遅くなっちゃった」
さやかがやられている最中に帰ってきた母親。
「何・・・してるの・・・」

 

さやかの姿を見て真っ青になる母親。
ママが助けてくれると思っていたさやかですが、次の瞬間、母親はさやかを殴りつけます。
「この泥棒猫!!!人の旦那に色目使ってどういうつもりよ!!」

 

母親はさやかに全責任を擦り付けてきたのです。
信じていた母親になじられて真っ青になるさやか。
トドメに「アンタなんか産まなければよかった!」って。。。。

 

ショックのあまり家を飛び出してしまうさやか。
フラフラと街をさまよっていたところ、知らない男にぶつかってしまいます。
さやかの顔色があまりに悪かったせいもあるのでしょうが、その男はさやかの話を聞いてくれます。
「そんな家、もう帰らなくていいよ。ウチに住めばいいじゃん」

 

心が弱っていたさやかはその男の誘いに乗って、男の家に転がり込みます。
脇が甘すぎる気がしますがしますが、もっとも他にどうしようもなかったのでしょうけど。
ところが、さやかが頼った男は予想以上にいい人で、さやかはつかの間の幸せを感じることができます。

 

一緒に自転車に乗って買い物に行ったり、狭いキッチンで一緒に料理したり。
さやかにとっては心休まる瞬間だったのでしょう。
しかし幸せは長く続きませんでした。

 

男はその優しさが祟ってしまったのです。
友達の保証人になってあげたところ、その友達が逃げてしまったのです。
「オレ、ヤバいかも・・・さやか助けてくれ!!」
必死にさやかに助けを求める男。

 

さやかにしてみれば今まで頼りっぱなしだった相手に頼られたのです。
さやかの頭の中には断るという選択肢はなかったようです、
「・・・わかった」
何かを決意したかのように応えるさやか。

 

とはいえ、さやかは家を飛び出して無一文の身。
そんなさやかがお金を稼ぐ方法と言えば・・・

 

しかし、必死でさやかが支えたその男にも結局逃げられてしまいます。
「男運なさすぎるよね・・・あはは」

 

自虐的に笑うさやか。
しかし藤田にとってそれは「すべて自分から始まったこと」に聞こえてしまいます。

 

オレがあの時さやかちゃんを助けていれば・・・

 

「でも、一樹くんは違う。こんな私のために心配してくれた。泣いてくれた」
「生まれて初めて、抱かれて心から嬉しいと思えたの」

 

「私には一樹くんしかいない・・・」

 

藤田は寄り添ってくるさやかを抱きしめ、
「オレがさやかちゃんを守るから・・・」

 

 

結局その日は会社を休んでしまった藤田。
夜中になって家に戻ってくると妻と娘の花音はもう寝ているようで、台所にご飯の用意とメッセージがありました。
「お疲れ様〜。かのは中耳炎だったよ。でも薬でよくなるって」
そして、藤田の目を釘つけにしてしまったのが娘が書いてくれた藤田の絵でした。
それを見て罪悪感に打ちひしがれる藤田。

 

そして・・・

 

 

 

骨の髄まで私に尽くせ。第8話感想

骨の髄まで私に尽くせ。第8話ではさやかの壮絶な過去が明らかになります。
藤田に初めてを奪われてから、すぐ引っ越したさやか。
それは藤田から逃げる為かと思ったのですが、それは両親の離婚が原因でした。
母親はすぐに再婚しますが、この再婚相手がクズでさやかに襲い掛かったり。
それが母親にバレると、母親はさやかを責めます。
それ、違うんじゃない?と思ってしまいましたが、色ボケしている母親にはそんな理屈は通じなかったようです。

 

そして、家を飛び出したさやかですが、出会った男が借金漬けになります。
骨の髄まで私に尽くせ。本編では描かれていませんが、さやかはその男のために夜の街で働いたのではないかと想像できます。
結局さやかが借金を返しきったのかどうかは不明ですが、さやか自身が「男に逃げられた」と言っているので、ロクでもない結果であることは想像に難くありません。

 

これだけヒドイ過去を背負っていたことを知った藤田は、それが自分のせいだと錯覚してしまいます。
いや〜多分ほとんど関係ないよ、と思ってしまいまが・・・
藤田もさやかに魅せられている状態なので思考回路がちょっと正常ではないですね。

 

結局仕事よりも家庭よりもさやかをとってしまった藤田。
でも、家に帰って罪悪感に打ちひしがれるあたり、まだ藤田の心は揺れていそうですね。

 

ちなみに、骨の髄まで私に尽くせ。第8話のタイトルは「私にはあなたしかいないの。可哀想で孤独なの。」です。
初めてさやかの本音が出てきたような感じですね。
でも「可哀想で孤独なの」というあたり、さやかは自分のことを悲劇のヒロインと思っていそうですね。

 

骨の髄まで私に尽くせ。

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